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セットカウント2-2、12-13、チームポイント2-2。御内健太郎(スポ1)が果敢に振り抜いたボールは、わずかに台を外れた。次の瞬間、日大ベンチが両手を突き上げて歓喜に沸き、御内はその場に座り込んだ。誰もが連覇を信じていた、広島市東区スポーツセンターでのインカレの舞台で、早稲田は二回戦で日大の前に崩れ去った。
「皆で優勝しようって言っていたのに…。最後だから、4年生のために勝ちたいと思っていた。1年生だから思い切ってやって来い、って優しい言葉を掛けてもらったのに…」。試合後も、御内は悔し涙を止めることができなかった。しかし、試合内容は素晴らしいものだった。日大・河辺の鋭いカットを、御内が力強いドライブで攻め続ける。河辺の強打も劣らず、攻守が激しく入れ替わる。御内は強気の姿勢を持ちながらも、冷静さを失わなかった。しかし、「後半から、追いつこうと考えてしまって焦った」。観客があ然とするようなカーブを打ち放った河辺に僅かに及ばず、セットオール12での惜敗。高い実力を存分に見せつけたが、自身の試合でチームが敗退を決めたという事実は、ルーキーには酷だった。
1番手の塩野真人(スポ4)が、留学生・明にストレート負けを喫する。下級生は、「一番強い人同士が当たったのだから、しょうがない」と主将やオーダーを否定することはなかったが、エースの黒星でチームに不穏なムードが漂った。続く足立智哉(スポ2)は3-1で点を取り返すが、「今回の負けは、100%僕のせいです」と言い切った。予選L2回戦の対関西大と決勝T1回戦の対日体大で、笠原弘光(スポ1)とのダブルスをストレートで落とす。「ここまでは初めてなんじゃないか、という位自分がミスをした。笠原は僕をかばって、『自分が仕掛けないと』と思って打ってミスをしたので、それも自分のせい」と省みる。足立・笠原組の不調を受け、固定していた3番ダブルスは日大戦で塩野・御内組に急遽変更される。しかし、1-3での黒星。足立は「3番で勝っていいリズムを作れなかったし、オーダーも組み直すことになってしまった。塩野さんと御内だって(急に)出てきたところでどうするって話で、申し訳なかった」と、責任を感じていた。
足立、笠原ともシングルスは普段通りの圧倒的な強さで勝ち星をもぎ取っていた。笠原は4番手で、会場の照明の不調で試合が約10分間中断されるハプニングにもリズムを乱さず、3-0で快勝。逆転勝利の希望は御内に託されたが、無情にも早稲田に追い風は吹かなかった。
課題は、意外な所にもあった。「試合以外で良くなかったことがあります」と、足立は試合中のベンチの応援を指摘した。「団結できていなかった。セットオールにならないと盛り上がらなくて、どんな簡単な試合でも声を出すリーグ戦のようにはできていなかった。予選から危機感を持ってやるべきだった。試合は僕の責任ですが、応援は僕を含めた皆のもの。そういうところから直していかないと」。足立の言葉通り、予選ではチームに緊張感は見られなかった。
河原智監督が「どんな人でも、勝つために役割がある。出れない人は練習相手になったり、応援をしたり。分担するということを、選手たちにはインカレを通して感じて欲しい」と話したように、勝利への要素は試合技術以外にも多くある。監督自身も「明るいチーム」と評する雰囲気の良さだが、昨年度王者ゆえの油断があったならば、もう一度足元を固め直す必要があるのかもしれない。
「来年は圧倒的なエースがいなくなってしまう。自分が塩野さんの代わりになれるよう、(塩野選手が)卒業するまで技術を教えてもらって、次に繋げたい」。御内の涙に濡れた目は、早くも次の戦いを見つめていた。
★女子も二回戦敗退 厚い立命の壁
女子部も、4年連続で立命館大の前に散った。照井萌美(教2)は、予選では自身の調子の良さを感じていた。因縁の立命大戦も、1番手としてストレート勝ち。しかし続く亀崎遥(スポ2)、梶本麻莉菜(教4)・照井組のダブルスが続けて星を失った。梶本が最後の望みを繋ぐべく、4番手で堂々とした戦いをするも噛み合わず、涙を見せた。
この苦い思いを9月の秋季リーグ戦制覇への起爆剤として生かし、晴れやかな笑顔で直後の4年生の引退を迎えたい。会場で早稲田の試合を観戦する関西勢からは、「これが関東の実力か…」と溜息がこぼれた。日本一のレベルを誇る関東学生リーグ。開催まで1ヶ月を切った今、下を向いている暇はない。
梶本麻莉菜主将
――試合を振り返って。 立命館戦というものは今までに4年連続で負けていて、今年は行けるかなって思ったんですけど、今回も駄目でしたね…。リーグ戦が終って、チームの雰囲気がすごく良くなってきて、これだったら絶対取れるんじゃないかと思って望んだんですが。向こうの方が一枚上手だったという感じでした。(リーグ戦で)優勝したので、それまでの実力を持ってると思うのですが、次に(インカレで負けてしまうと)たまたまだったのではないかと思われてしまう、っていうのがありました。皆さすがに頑張って練習してきたので、今回こそ行けるんじゃないかと本当に思ったんですが、悔しいですね。全中とかインハイとか、(今まで)全部団体戦は優勝していたので、(インカレも勝って)全部取りたいなと思っていたんですが…悔しいですね。自分が最後の番になって負けたというのが、更に悔しい部分です。
――団体戦、主将として感じたところはありましたか。
団体は今日で負けてしまったので、もう一度気持ちを入れ直して、一からやり直したいという気持ちでいます。
でも本当に皆よく頑張ってくれて。試合に出れない選手もコートの外から声を掛けてくれていたし、OBの方とかも遠くから応援に来てくれたり、みんなから『頑張って〜!』って言われていました。すごくいい雰囲気だったのですが、最後の一本取れなかったのが問題ですよね、気持ちに答えられないのが課題ですよね…。悔しいっていうか残念です…。
――立命館大学が宿敵になってしまいましたね。
来年は小野(絵理香、スポ3)が主将になると思うので、本当に立命に勝って欲しいですね。ほんっとに!立命を倒して欲しいという感じです。あ〜負けたくなかった!!
宮本(真梨子、平20スポ卒)さんとメールをしたんですよ。「また(立命大を)引いちゃいました」って言ったら、「今年は勝てる!」って言われたので、皆で「大丈夫じゃん?」ってなって盛り上がっちゃって、何としてでも勝てると思っていたんですけど。
関連URL
卓球部、稲門卓球会ホームページ
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