WasedaWillWin.com
 


  杉山一介駅伝主将インタビュー

  昨年度の箱根駅伝シード落ちから1年間、苦しい早大競走部を支えてきたのが、杉山一介主将である。箱根駅伝まであと10日となった今、そんな杉山主将にキャプテンとして、またひとりの選手として、この1年の苦労と箱根に対する思いを、熱く語ってもらった。





 

杉山一介駅伝主将プロフィール
早稲田大学人間科学部スポーツ科学科4年
藤枝明誠高校・静岡県出身

1万メートル自己ベスト・29分42秒02

――現在のチームの雰囲気は。
 例年、メンバー発表されるとピリピリし出すんですが、今年は余裕というか、箱根を楽しもうという雰囲気が全体にあって、それが良い方向に向かっていると思います。それに、選ばれた16人も(メンバーから)はずれた人も、互いのことを考えながら全員で箱根に向かっていこうとしているので、良い雰囲気になっていると思います。

――この苦しい1年間、どのようにチームをまとめてきたのですか。
 今年の箱根が終わって、皆それぞれ悔しい思いを持っていたんですが、チーム全体になるとその悔しさが弱まってしまってたんです。なのに、4年で走れていたのが篠浦ただ一人だったこともあって、そういう雰囲気になかなか気付けなかったんですよ。本当にそれは、僕たち4年の責任だったと思っています。でも、遅かったかもしれませんが、全日本駅伝の予選会後にそれに気付いてからは、だいぶまとまってきたと思います。

――その為に、何度もミーティングを積んだのですか。
 いや、よく誤解されるんですけれど、そこまで毎週ミーティングをやっているわけではないんです。やり過ぎても悪影響な場合もあるし。だから、予選会が終わった時や、ちょっと気が緩んでいるなって感じた節目にしかやらないんです。それ以外は、練習中などに全体を見て、なるべく一人一人と話すことで補うようにしています。

一年前の自分と比べたら、かなり変わった


 

箱根駅伝予選会での模様。選手として出走できなかったものの、主将としてチームを引っ張っていった。

――杉山さん自身は、今年はなかなか厳しいシーズンだったようですが。
 はい。今年1年は、ケガが痛むわけではないにしろ、全く思うように走れなくて…。陸上を始めて、最もキツイ年でした。

――そんな中でチームを引っ張っていくのは、大変だったのでは。
今年の1月4日にキャプテンになったばかりの頃は、今まで3年間見てきたキャプテンの良い所を取り入れようとばかり思っていて、おかげで自分の色が分からずに行き詰ったりもしました。その上思うように走れませんでしたし…。でも、皆の走りに刺激を受けたり、一人で悩んでいる僕に気付いてくれた仲間に励まされたりして、頑張らなきゃと強く思って。それからは、「自分のやりたいようにキャプテンを務めよう」と少しずつ余裕を持って考えられるようになっていったんです。

――どこか吹っ切れたっていう。
 そうですね。自分が走れないこととチームをまとめるのは別問題というか。初めは「自分が走れなければ、周りを引っ張りにくい」と思うこともありましたが、それではキャプテンである意味はないと思うし。それに、今年は4年全員で助け合ってきたので、自分一人で引っ張ってきたという意識は全くないんですよ。中でも、4年生の中で唯一1年間走れていた、篠浦の存在は本当に大きかったと思います。

(次のページへ)

 

1/2

 

(TEXT=斉藤美穂、PHOTO=斉藤美穂、近藤優美子)

 

 


 
WasedaWillWin.com HOMEへもどる